Sun, 29 Apr 2012
グラナドスのヴァイオリン・ソナタ
一応、作品一覧等には載っているのだけれど、ほとんど演奏されることもなく埋もれてしまっている。初めて聴いたのは、大津純子さんという日本のヴァイオリニストの録音だ。「大津純子 マラゲーニャ」手元にあるはずなのに出てこなくて、リンク先のアマゾンでは中古で投げ売りになっているけど、入手可能だと判ったときはとても嬉しかった。その解説においては、LP時代に一度録音されたのみ、とある。iTunes Storeでは、ふたつみつかった。
- Ravel, M.: Violin Sonata - Respighi, O.: Violin Sonata - Granados, E.: Violin Sonata - Frederieke Saeijs & Maurice Lammerts van Bueren
- Turina: Works for Violin and Piano - Bruno Canino & Felix Ayo
…みつかったのは良いけれど、微妙に埋め草っぽい扱いなのはとても心外だ…フェリックス・アーヨの録音のほうではトゥリーナの全集のお尻にポツンと入っていて、最初それと気付かなかった。ぼーっと聴いていて「あれ、これって聴いたことある」となった。
曲はほんの10分と少し、単一楽章の曲。でも、曲の開始から息を飲むような美しさ。ゆらゆらとたゆたうヴァイオリン。この曲が等閑視されているのは解せない。おれ、ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタよりこっちのほうが好きだな。
スペインの作曲家強化(中略) ー Eduardo Toldrá
Eduardo Toldrá(1895生1962没)はスペインの作曲家、指揮者、ヴァイオリニスト。iTunes Storeで漁ると、指揮者としての録音が少し出てくる。歳の近いRicard Lamote de Grignonとは友人関係。作風も似てるしな。弟子にXavier Montsalvatge(ハビエル・モンサルバーチェ)等。
- Toldrá: Integral de canto y piano - Assumpta Mateu, Lluis Vilamajo & Francisco Poyato
- Toldrá: Sis Sonets - Turina: El Poema de una Sanluqueña - Manuel Zanetti & Victor Martín
- Halffter: Sinfonietta - Toldrà: Vistes Al Mar - イギリス室内管弦楽団 & Enrique García Asensio
弦楽器奏者らしく、iTunes StoreではヴァイオリンとピアノのためのSis Sonets、弦楽四重奏曲、弦楽合奏のためのVistes Al Mar等が入手可能なのだけれど、正直なところ保守的過ぎてもうひとつ魅力に欠ける。一方、歌曲のほうはちょっとポピュラー音楽寄りと感じるくらい親しみやすくも美しい曲が揃っていて、大変に魅力的。
スペインの作曲家強化(中略) ー Jesús Guridi
Jesús Guridi(ヘスス・グリディ)(1886生1961没)はスペインはバスク地方出身のクラシック作曲家。フランスへ留学しスコラ・カントルムでヴァンサン・ダンディに師事。読みはウィキペディアから拾ったので、本当か知らない。 全て、iTunes Storeでの購入。オーケストラ曲、ピアノ曲、歌曲。オーケストラ曲は中身がかぶってるな。
- Guridi: Ten Basque Melodies - Bilbao Symphony Orchestra, Chorus Of The Conservatory Of The Bilbao Choral Society, Isabel Alvarez & Juan Jose
- Guridi: Ten Basque Melodies - Bilbao Symphony Orchestra, Chorus Of The Conservatory Of The Bilbao Choral Society, Isabel Alvarez & Juan Jose
- Guridi Piano Works - Victoria Aja
- Guridi: Cuatro Canciones Castellanas - Frederic Mompou: Combat del Somni, Et Al. - Carmen Bustamante & Miguel Zanetti
この人を集めようと思ったきっかけは、上に挙げた内の四枚目の歌曲集(グリディ、エドゥアルド・トルドラ、モンポウの曲が入っている)で、儚な気で叙情的な雰囲気がとても良いと感じたから。オーケストラ曲のDiez Melodias Vascasはディーリアスっぽい良く鳴るオーケストラ書法と叙情的な感じで楽しめたけれど、曲によっては微妙というか印象の弱いものもある…かな。
スペインの作曲家強化月間みたいな ー Ricard Lamote de Grignon
Ricard Lamote de Grignon(1899生1962没)はバルセロナ出身のクラシックの作曲家。最近はスペインの作曲家のものを漁っていて、その流れで買ってきました。 全て、iTunes Storeでの購入です。小規模合奏の曲、歌曲、室内オーケストラの曲と、けっこう揃うもんです。
- Lamote de Grignon: Six Unpleasant Pieces for 10 Soloists - Barcino Ensemble & Adolf Pla
- Cancons - Joan Lamote de Grignon & Ricard Lamote de Grignon - Joan and Manel Cabero
- Grignon: Quatre Petites Pastorals, Nana, Tres Peces Breus - Toldrà: Les Danses de Vilanova, Et Al. - Orquestra de Cambra Terrassa 48, Adolf Pla & Quim Térmens
特に、二枚目はリカルド・ラモーテ・デ・グリニョンと、さらに父親Joan Lamote de Grignon(ファン・ラモーテ・デ・グリニョン)(1872生1949没)の曲が入っていて、とってもお得。あ、読みはウィキペディアから拾ったので、ホントかどうか保証しないです。
…前衛的な音なんてひとつもしない。とても旋律豊かで穏やかな曲ばかり。聴きはじめてすぐ、エルガーやヴォーン・ウィリアムスといった辺りを連想した。