How My Heart Sings

Sun, 26 Dec 2004

演奏曲目解説を書いた

凄いひさしぶりの更新ですね…最近は絶賛年末進行中だったり、クリスマスは大風邪をひいて、熱冷まシート(子供用)を額に貼りつつ一人臭い炬燵布団(普通のちゃんとした布団は現在は持っていません)に包まったりしていましたが、何か。新しいまっきん買うてるくらいやったら、布団買おうや。

定期演奏会時にお客様に配布するパンフレットに掲載する、演奏曲目の解説文を頼まれたので、書いてみました。適当に他所様の書いた文章を切り貼りして…と思っていたのですが、なかなかそうもいかず。以下に、その全文を載せておきます。…変じゃない?

シベリウス 交響詩フィンランディア

フィンランドの国民的作曲家シベリウスの音楽「フィンランディア」について語るにあたっては、まずフィンランドの歴史について語らなければならない。

フィンランドは12世紀にスウェーデンによって征服され、その後スウェーデンが帝政ロシアとの戦争に破れてフィンランドを割譲するまで、公用語はスウェーデン語、フィンランド語は民衆の生活のなかでのみ使われる、という状態であった。ロシアの支配下に置かれた後は自治大公国として扱われ、その時初めて、フィンランド独自の文化が発達することになった。

ロシア時代の末期にはロシア化政策が行なわれ、そうした動きに対する反発としてフィンランド独立運動が盛んになった。シベリウスの「フィンランディア」が作曲されたのは、そうした時期のことである。

曲は冒頭、大国に支配されるフィンランド人の苦悩を表わす重苦しい旋律で始まり、やがて勇壮な、民族独立の戦いを鼓舞するような部分へと推移する。いったん静まった後は賛美歌ふうの部分となる。これは後に歌詞を与えられ、フィンランド第2の国歌といわれる「フィンランディア賛歌」と呼ばれることになるもので、実際の演奏でも、まれに歌詞付きで歌われることがある。終結部においては、前半の勇壮な闘争のテーマと「フィンランディア賛歌」が組み合わされ、感動的なクライマックスを形成して曲が終わる。

ベートーベン 交響曲第1番

ベートーベンが田舎町のボンから皇帝の住まう大都市ウィーンにやってきたのは1792年。その後ベートーベンは、独創的かつ凄腕のコンサートピアニストとして、またピアノ独奏曲やピアノ協奏曲の作曲家として、この大都会で確固たる地位を築きあげた。ベートーベンが耳の疾患に悩まされ始めるのはもう少し後の話しで、当時の彼は演奏家としては自分の腕だけで問題無く客を呼べる、作曲家としては先人の有名曲もプログラムに入れないと、というような状況であった。

そんな彼が初めて世に問うた、ピアノを含まず、また劇音楽でもバレエ音楽でもない、舞台で大規模なオーケストラによって演奏される新作オーケストラ用楽曲が、この交響曲第1番である。1800年に完成された、ベートーベン最初の交響曲。

形式的には先人たるハイドンが築きあげた交響曲というジャンルの範に沿っているが、内容に関しては、そうしたものを越えた意欲的なものになっている。両端楽章の開始部分における、聴衆を戸惑わせ、あるいは期待を持たせるようなちょっとした仕掛け。緩徐楽章といいながらエネルギッシュな表情付けの第2楽章。メヌエットといいながら、名前通りの可愛い部分などどこにもない力感に満ちた第3楽章。どの楽章も精力的であるという点が共通していて、ベートーベンの意気込みを感じ取ることができる。

チャイコフスキー 交響曲第5番

1888年に完成された、番号付きの交響曲としては前作の第4番から11年後の作品。この11年の間に四つのオペラ、ヴァイオリン協奏曲、弦楽セレナード、マンフレッド交響曲などが作曲されている。

作曲順からすればマンフレッド交響曲が第5番なのであるが、この曲は例えばベルリオーズの幻想交響曲やリストのファウスト交響曲、ダンテ交響曲などの流れに連なる主人公の性格描写、感情の描写に重きをおいた劇的音楽であり、そうした曲を第5番とすることを良しとしなかったのかも知れない。

初演当時の状況は、聴衆からの拍手は大きかったが、批評家からの反応は冷たかったとのことである。曲の性格は、そうした批評を受けたチャイコフスキー自身の自虐的な言葉を引用すると、「大げさな色彩感や作為性や不誠実さが本能的にすぐに認められる」ということになるのであるが、良いふうに解釈するなら、「編成からは考えられない程色彩感豊かであり、冒頭の主題を軸に上手く構成された、分かり易い曲」というふうになるのではないか。

曲は冒頭、重く、苦悩に満ちた主題から始まるが、この主題は全曲を統一する要素となっていて、様々な形で曲のあらゆる部分に表れる。第2楽章においては、優しい慰めに満ちた雰囲気を掻き乱すように、また第3楽章のワルツにおいては、楽し気な雰囲気を打ち破るように。苦悩に満ちていたはずの主題は、最終楽章においては冒頭、これから戦いに赴く者を鼓舞するように、そして終結部においては勝利の行進曲に乗って表れる。

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