Wed, 02 May 2012
スペインの作曲家強化(中略) ー Rodolfo Halffter
Rodolfo Halffter(ロドルフォ・アルフテル)(1900生1987没)はスペイン出身のクラシックの作曲家。スペイン内戦時は第二共和国側(負けた方な)にあったため、戦後はメキシコに亡命。そこで後進の指導や作曲を、後には赦されてスペインで指導する機会もあった。…自分はMusica Mexicanaっていう録音でこの人の曲を聴く機会が有ったのだけれど、解説書とか読まないのでこういう背景とか知らないまま、普通にメキシコの人なのだと思っていた。同盤に収録されているObertura Festiva Op. 21やTripartita Op. 25には民族的な風味はまったく感じなかったけれど、Violin Concerto Op. 11は編成も手伝ってかそういうっぽいノリが感じられ、楽しく聴いておりました。
- Halffter: Don Lindo de Almeria, La madrugada del panadero - Jose Ramon Encinar & Orchestra Of The Comunidad De Madrid
- Three Portraits With Shadow - Extremadura Symphony Orchestra, Lola Casariego & Jesus Amigo
- Halffter: Chamber Music, Vol. 2 - Miguel Angel Jimenez, Beatriz Millan, Francisco Jose Segovia, Vicente Fernández, Nerea Meyer, Cesar Asensi, Victor Arriola, Cinta Varea, Francisco Mas, Alexander Trotchinsky, Rafael Domínguez, Manuel Coves & Paulo Vieira
今回の強化月間にあたっては、iTunes Storeでナクソスの室内楽曲シリーズ三枚が最初に目に付いたので聴いてみたのだけれど…どうも、第一集の弦楽四重奏曲とかは地味で微妙な感じ。第三集はピアノソナタ等が入っていて、これは地味だけどそこそこ面白い。この三枚からなら上のリストのみっつめに挙げた第二集が良いと思う。ストラヴィンスキーやミヨーを彷彿とさせる、カクカクがたがた新古典主義的な曲Divertimento, Op. 7aが楽しいので。リストのふたつめ、同じくナクソスのオーケストラ曲を集めた一枚も同じ趣向の曲が多く入っていて楽しい。
スペインっぽさは、どうなんだろう…全体を通してあまり感じ取ることがなかった。上に挙げたリストの二枚目にはオーケストラ伴奏の歌曲が入っていて、これだけはスペインっぽさ満載だった。歌曲だと地が出るのか野生に戻るのか、他のみんなもそういう傾向がある。弦楽四重奏だのピアノ・ソナタだのというフォーマットで作曲しようとすると、良さが死んでしまうというか習作っぽくなってしまうのか。