Fri, 04 May 2012
スペインの作曲家強化(中略) ー Cristóbal Halffter
Cristóbal Halffter(クリストバル・アルフテル)(1930生)はスペイン出身のクラシックの作曲家。ロドルフォ・アルフテル、エルネスト・アルフテルの甥。クリストバルの家族はスペイン内戦から逃れドイツに移住したが、内戦終結後すぐにスペインへ戻り、クリストバルはそのままスペインでキャリアを積むことになる。自国以外では、アレクサンドル・タンスマンやアンドレ・ジョリヴェに師事。子息のPedro Halffter(ペドロ・アルフテル)も作曲家及び指揮者で、iTunes Storeで指揮者としての録音がいくつかひっかかる。
- Sacher. Schweiz. Nachhall - Lubeck Philharmonic Orchestra, Roman Brogli-Sacher & Jun Mo Yang
- Prelude For Madrid 92/Daliniana/Fantasia On A Sonority Of Handel - Orfeon Donostiarra
- Obras Para Conjuto Instrumental - Jose Luis Temes
- Cristóbal Halffter: The String Quartets, Vol. 1 - Arditti Quartet
- Cristóbal Halffter- Música Para Pianos - Alberto Rosado & Juan Carlos Garvayo
リストに挙げたのは、最初の三枚がオーケストラ曲の録音、四枚目がアルディッティ四重奏団による弦楽四重奏曲の録音、五枚目がピアノ曲の録音。二枚目は、iTunes Storeではそれと表示されていないけれどペドロ・アルフテルの指揮です。アマゾン等で検索するとそのように出てくる。
ウィキペディアを見ると、伝統的なスペインの要素と前衛的なテクニックを組合わせた作品を作曲
とか書いてある。…んー、例えばリストの一枚目で聴ける、Tiento del Primer Tono y Batalla Imperial(第一旋法によるティエントと皇帝の戦い)のことかな。ティエント(西: tiento)とは、15世紀中葉にスペインで生まれた音楽のジャンルである[1][2]。形式上はイングランド、ドイツ、ネーデルラントにおけるファンタジア、イタリアで創始されたリチェルカーレに類似する。
この曲はティエントという様式?に関係があるのか?ウィキペディアの説明を読んだが良く分らん。曲はオルガンっぽい静謐な響きの前半部分と、ダイナミックな音響が支配する後半部分から成り、ふむ?謳い文句っぽいことになっているのかも。はてなマークばっかりだ。聴いていて楽しくはある。iTunes Storeでこの曲は複数購入可能なので、代表作なのかな。もうひとつ、Fantasía Sobre una Sonoridad de G.F. Haendel (1981)(ヘンデル風の響きのファンタジア)も同様に複数購入可能。こちらはヘンデルがネタなのでスペインぽくは無いけれど、前衛的は響きというならこちらのほうがより強い。そして、両方の要素の入れ替わりも激しく行われる。
アルディッティ四重奏団が演奏するということは変化球じゃ無く直球の固茹でな「現代の音楽」ということだと認識しているので、ということはこのクリストバル・アルフテルという人もちゃんと聴くに値する人なのだろう、というのがこの人を聴こうと思ったきっかけ。でもまだちゃんと聴いていない。弦楽四重奏という形態は聴くのに骨が折れる…
伝統的な様式と前衛的な響きという観点から、ピアノ曲の録音もIntroducción, Fuga Y Final Op. 15など興味深く聴くことができそう。